文句を言うということ

アメリカに暮らして5年半、学んだことの一つに「文句を言う」ということがあります。昔は「文句はなるべく言わずにできるだけ我慢してやる」というのが、望むべき態度で本気で良いことだと思っていたのですが、どうやら(少なくともアメリカでは)それは、本当に間違った考え方のようです。

1文句を言わなければ、自分が不満を思っているということは誰にも伝わらない。特にこっちでは、いろんな人が様々な価値観で暮らしているから、私にとって嫌なことでも他の人にはどうでも良かったり、その逆もしかり。嫌なことや不満に思うことは早めに伝えるのが良い。かなりの問題は不満を伝えることで改善がなされることが多い。少なくとも、私の場合は、不満をいうと誰もが改善策を練って、お互いハッピーになれる状態を考えようとする方向に話が進みます。話しても改善されない、聞く耳をもたない場合は、自分の不満が単なる我がままからなのか、そうでなければ、それまでの相手ということなのだと思う。

2文句を言うというのは、「自分を知ってもらうこと」。自分の嫌なことを相手に伝えるのは、自分の性格、考え方を他人に伝え、知ってもらうこと。はじめは少し怖いけど、素直に思っていることをいうのは、ゆくゆく良い人間関係を築けるような気がします。

3文句をいうことと、パーソナルな人間関係は別問題というのを自覚する必要あり。一つのことに不満があっても、相手の他の部分は非常に買っていて、その部分は認めているというのが根底にあれば、大抵の人は文句を建設的にとらえてくれます。

4不満があるのに我慢して何かをするのは、最終的にみんなが辛い思いをすると思う。

と言う訳で、昨日ちょっぴり文句を言っちゃったので、それについての考察でした。ちょっと言い過ぎた感の反省があったのですが、物事は良い方向に向かいそうです。一安心。


ところで土曜日の今日、アメリカは月曜日がコロンブスデーでお休みなので三連休の初日です。とても気持ちの良い秋晴れで、早起きして洗濯して掃除して、買い物行って、それでもまだ午後2時。窓を全開にして、ベートーベン5番7番9番を聞きながらこれを書いてます。